病院・診療所(歯科診療所を含む)の建物や設備について、各都道府県では指導基準を設けています。

各都道府県によって多少の違いがありますので、ここでは、例として東京都で病院・診療所を開設した後の手続の流れと提出書類についてご説明いたします。

≪建物の構造概要に関する指導基準≫

 病院・診療所は、他の施設と機能的かつ物理的に明確に区画しなければなりません。
【例】
ア 病院・診療所と居宅が併設されている場合
病院・診療所と居宅の出入り口がそれぞれ別にあり、廊下等を共用することなく明確に区画しなければなりません。

イ 2階以上の建物で病院・診療所と他の事務所が併設されている場合
病院・診療所と事務所の出入り口がそれぞれ別にあり、かつ病院・診療所と事務所がそれぞれ別に専用階段が設けられているなど、明確に区画しなければなりません。

ウ 雑居ビルなどの場合
ビルの階段、廊下等と病院・診療所が明確に区画しなければならず、他の施設との区画は、原則として天井まで仕切らなければなりません。

② 医療機関の各施設は、原則として構造上の一体性を保たなければなりません。
【例】
雑居ビル等の数階にわたって開設される場合
医療施設の専用経路(専用階段・エレベーター等)を確保しなければなりません。

※やむを得ずビルで共通に利用する階段・エレベーターを使用する場合は、階段・エレベーター から、部外者が容易に診療所に入る事が出来ないよう、扉等により区画しておかなければなりません。

③ 病院・診療所の内部は原則として必要な各室が独立していなければなりません。
【例】
構造として、廊下と診察室の区画が判然としないものは適当ではありません。

④ 各室ごとに用途が明示されていなければなりません。

≪診察室に関する指導基準≫

① 1つの部屋で多くの診療科を担当することは好ましくありません。

② 小児科については、単独の診察室を設けることが良いとされています。

③ 他の部屋と明確に区画されていなければなりません。
例えば、診察室が他の部屋への通路の一部となるような構造であってはいけません。

④ 診察室と処置室を兼用する場合は、処置室として使用する部分をカーテン等で区画する事が良いとされています。

⑤ 診察室は、医師1人につき一部屋が良いとされています。

⑥ 給水設備がある事が良いとされています。

≪診察室等の面積基準≫

・診察室   9.9㎡以上

・手術室   9.9㎡以上

・調剤室   6.6㎡以上

・待合室   3.3㎡以上

・歯科治療室 1セット当たり6.3㎡以上
※2セット以上は1セットにつき5.4㎡以上

・歯科技工室 6.6㎡以上

≪検査室≫

① 臨床検査室は、他の部屋と明確に区画しなければなりません。

② 血液、尿、喀痰、糞便について、通常行われる臨床検査に必要な設備が設けられていなければなりません。

≪歯科治療室≫

他の室と明確に区画されていること。
例えば、歯科治療室が他の部屋への通路の一部となるような構造であってはいけません。

≪歯科技工室≫

① 防じん設備その他必要な設備(防火設備、消火用機械・器具等)を設けなければなりません。

② 歯科診療所の患者以外の方のためにも歯科技工が行われる場合には、歯科技工所として届出が必要であります。また歯科診療所とは、機能的にも構造的にも外見上明白に区分されていなければなりません。

③ その他構造設備については、保健所への確認が必要です。

以上、東京都の主な指導基準になります。

構造設備によっては、この他による場合もありますので、事前相談の際に図面等持参し、担当部署に確認することが必要です。

また、手術室・準備室、分娩室・新生児入浴施設、エックス線装置・診療室、調剤所(院内処方)等に関しては、別途保健所に問い合わせをし、基準に関して確認することが必要です。