医療法人を設立後、診療所等の増設や移転を考えた際に、その都度、管轄の都道府県、保健所に申請を行わなければなりません。
また、保険医療機関の指定を希望される場合には、もちろん管轄の厚生局への申請を行わなければなりません。
この際に気を付けなければならない注意点がございます。

医療法人を設立し新規で診療所等を開設する際の保険医療機関の指定に関しては、実際に診療所等開設後、厚生局に保険医療機関の指定の申請を行うこととなります。そして、診療所等の開設日に遡って、保険医療機関として認められることとなります。
これを「保険遡及」と言います。

ただ、保険遡及は、以下の様な条件でなければ認められません。

例外的に認めれられる保険遡及

次の場合は、例外的に、指定期日を遡及して指定を受けることができます。

  1. 保険医療機関等の開設者が変更になった場合で、前の開設者の変更と同時に引き続いて開設され、患者が引き続き診療を受けている場合。※開設者変更の場合は、開設者死亡、病気等のため血族その他の者が引き続いて開設者となる場合、経営譲渡又は合併により、引き続いて開設者となる場合などを含みます。
  2. 保険医療機関等の開設者が「個人」から「法人組織」に、又は「法人組織」から「個人」に変更になった場合で、患者が引き続き診療を受けている場合。
  3. 保険医療機関が「病院」から「診療所」に、又は「診療所」から「病院」に組織変更になった場合で、患者が引き続き診療を受けている場合。
  4. 保険医療機関等が至近の距離に移転し同日付で新旧医療機関等を開設、廃止した場合で、患者が引き続き診療を受けている場合。※至近の距離の移転として認める場合は、当該保険医療機関等の移転先がこれまで受診していた患者の徒歩による日常生活圏域の範囲内にあるような場合で、いわゆる患者が引き続き診療を受けることが通常想定されるような場合とし、移転先が2㎞以内の場合が原則となります。

上記の例外に該当しない場合には、通常どおり「毎月の締め切り日(期限日)までに申請されたものが、翌月1日から使えるようになる」ということとなります。

そして、申請の際に必要な書類の一つに「診療所等開設後の届出」「診療所等開設届」(各都道府県で書類の名前が微妙に変わります)の写し(保健所受付印のあるもの)が必要となります。

この書類は、診療所等開設後10日以内に提出する書類ですので、厚生局の毎月の締め切り日の前には、診療所を開設し、保健所に「診療所等開設後の届出」「診療所等開設届」を提出し、その写し(保健所受付印のあるもの)を取得しておかなければならないということになります。

この流れでお手続きをしなければ、保険診療の谷間が発生し、1ヶ月分の診療報酬を請求できなくなってしまいますので、保険医療機関の申請を行う際の最大の注意点と言えるでしょう。