医療法人には必ず監事を一人以上(※)置かなければなりません。

以下、医療法人の役員である監事の主な職務についてご説明いたします。
(※定款で定めた監事の定数の5分の1を超える人数が欠けたときは(監事が一人の場合は除く)、1カ月以内に補充しなければなりません。)

① 医療法人の業務及び財産の状況を監査すること。

② 医療法人の業務又は財産の状況について、毎会計年度、監査報告書を作成し、当該会計年度終了後3カ月以内に社員総会又は評議員会及び理事会に提出すること。

③ 監査の結果、医療法人の業務又は財産に関し不正の行為又は法令若しくは定款若しくは寄附行為に違反する重大な事実があることを発見したときは、これを都道府県知事又は社員総会若しくは評議員会又は理事会に報告すること。

④ さらに報告のため必要があるときは社員総会を招集します又は理事長に対して評議員会の招集を請求すること

⑤ 監事は、理事会その他重要な会議に出席するほか、必要があると認めるときは、意見を述べること。

監事が任務を怠ったとき、悪意又は重大な過失があったとき、監査報告に記載すべき重要な事項についての虚偽の記載があったときは損害賠償責任を負う可能性があります。

とは言うものの、実際には普通に医療法人を運営している限り、監事が損害賠償責任を負うことはありません。

監事の任期は2年以内ですが、再任は可能です。

また監事には、誰でもなれるわけではなく、法律上なれない方、またなることが相応しくないとされる方がいます。

各自治体によって多少異なりますが、主に次の方々です。

① 未成年者
② 法人
③ 当該医療法人の理事、評議員又は職員
④ 医療法人の理事(理事長を含む。)の親族(6親等以内を目処に)
⑤ 医療法人に拠出している個人(医療法人社団の場合)
⑥ 医療法人と取引関係・顧問関係にある個人、法人の従業員
例:医療法人の会計・税務に関与している税理士、税理士事務所等の従業員。
医療法人の顧問弁護士、弁護士事務所等の従業員

以上のように、監事はその職務内容から、経営を中立的な立場で見なくてはなりませんので、医療法人設立の際に、監事の人選は頭を悩ます点かと思います。

当該法人とは中立的な立場で、しかも信頼できる方となると、なかなか候補が上がらず難しいものです。

実際にも友人の医師や顧問ではない税理士等に依頼するのケースが増えております。